ただの風邪。

音楽のことを中心にいろいろと書いています。

日記 2018年11月13日(Earwormシリーズの最新話がコルトレーンの「ジャイアント・ステップス」解説でビビる)

 朝っぱらから心が荒んでいたので、「春佳・彩花のSSちゃんねる」のアーカイヴを聞き返して印象に残っていた部分を編集する作業をしていた。にゃす~

realsound.jp

 RealSoundにテミンの日本1stアルバムのレビューを寄稿。まとめると「Drip Drop」が凄い曲、という話になってます(それだけじゃないけど)。昼過ぎたくらいから記事に関するツイートのRTやLikeの伸び率がなかなかのもので、RealSoundのアカウントだと500RTくらいいってる。多くはSHINeeのファンのようで、こうした現象はけっこうある。三浦大知なんかもそうなのだが、いかに根強いファンダムがあるかを体感する。一方で、記事でも書いたように、広く「かっこいい日本語のポップス」として、いい音楽を聴いてみたいなという人に勧めたくもある。メインストリームっぽい派手なサウンドとも、いかにもJ-POPなサウンドとも距離のある、クールな楽曲がたくさん入ってるので。

 VoxのEarworm、新シーズン一発目はコルトレーンの「ジャイアント・ステップス」の解説から。もう3つジャズのシリーズがあるらしい。今回は五度圏表からはじまって簡単な和声の理論をざっくりと概観したうえでいわゆる「コルトレーンチェンジズ」のなにが凄いのかを説明している。理論的にはなに言ってるのかわからん、という人でも、言語の親近性などのアナロジーを使いつつ、「要するにこういうことよ」とプレゼンしているのが上手い(それが必ずしも「良い」のかはわからないが、ちょっとした教養目的の啓蒙的なコンテンツとしてはありだろう)。これの日本ローカライズみたいなことやりたいんだよなあ。宇多田ヒカルの譜割り解説動画はその実験。折坂悠太の「みーちゃん」ポリリズム分析動画もつくりたい。ちょっと準備しようかな。

sungenre.com

 元Cherry Glazerrで現在はDominoとサインしてソロとして活動を開始したSASAMIが、音楽業界で働く女性(プロデューサー、レコーディング・エンジニア、マスタリング・エンジニア、PAエンジニア)にインタビュー。各インタビューは短いけれども、業界のジェンダーバランスに関心が高まるいま興味深い試みだし、単純に注目するエンジニアをミュージシャンがピックアップするって企画もいい。人選については女性にしぼりつつ、インタビューの内容はいかにもカジュアルな「当たり前」のもの。ところどころの固有名詞を除けばインタビュイーが女性か男性かはわからないだろう。この「当たり前」さこそが目指すべきもの、という意志も感じる。

 Didoが5年ぶりの新作をアナウンス、「Hurricanes」を先行配信。「暗く、トリップホップ風のシングル(the dark, trip-hop-leaning single)」とRolling Stone誌は形容しているけれども、うーん、たしかに言われればそうかなあという感じ。個人的にはDeath in Vegasを思い出したけど彼らは「トリップホップ」ではないよなあ。むしろビッグビートリバイバルなのか?

 DEATH RESPECTようやく聴いた、やっぱハマ推しだなあ。左馬刻様がいる時点で勝利という感じがある。

 ファンキのなかでもこのDJ Neneという人のビートは頭一つ抜けていかれてると思う。この曲もエンジン音?のサンプルが謎すぎてかっこいい。

 Viticzの「Teardrops」、Future Bassとインディ感あるポップスが適度に混じった感じでいいですな。Spotifyにもあった

 タイのEDM、ほぼタイディスコじゃん! 「ずったずずった」という謎のリズムに4つ打ちカウベルファンコットと基本同じだがもうちょいテンポが遅い)というほがらかサウンドで一時期(ゼロ年代なかば?)局所的にブームだった。真保タイディスコさんとかいまなにしてらっしゃるのか。EDM的なケレン味は少ないけどタイディスコのビートが太くなって未だに生き残っていることにちょっと感動した。薄いビール飲んで大雑把な音響で延々聴いてたい感じだなあ。

 佐々木敦『ニッポンの音楽』を読んでいるけど、日本という「内」と(主に英語圏という)「外」の関係性のあり方を重視した議論が展開されている割に、いまいち個々の例とそれを一般化した論との関係性がしっくりこない。「洋楽の邦楽化/邦楽の洋楽化」という対もわかるようでわからない。はっぴいえんどにとってアメリカとは/日本とはなんだったか、みたいな分析は説得力あるんだけど、全体の図式にそれがどう関係するのかが直観的にわかりづらい。語り口調というか、講義口調だからというのもあるのかもしれない。具体的な記述や分析にふむふむと思いつつ読んでいると最後のまとめでつまづく、みたいなのを繰り返しつつ読んでいる。