ただの風邪。

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貧乏人のためのSONY MDR-CD900STのリケーブル

 無精なので特に画像とかないけど、覚書的に。SONY MDR-CD900STをかれこれ5,6年くらい使っているけれども、昨年4芯ケーブルにリケーブルしたところ凄まじい音の変化があった。改造の要領やそのスペックの激変ぶりは以下のウェブサイトに詳しいが、ひとことでいえば左右の定位感が段違いによくなる。

SONY MDR-CD900ST ヘッドホン改造、リケーブル

 ふつうの(バランス接続でない)ヘッドフォンは、Lch+Rch+GND(L-R共用)という3芯のケーブルを使って信号を伝えるようにできていて、それぞれステレオフォンプラグの3つの帯(先端からチップ・リング・スリーヴ)に対応している。つまりステレオプラグの規格上この3つの芯があれば必要十分なわけで、そこに芯を1つ増やしたからってなにが変わるのよ、というお話だと思われよう。しかし、プラグからハウジングまでの2m弱、GNDを共有するかしないかでとんでもない違いが生まれる。L-Rch間のクロストークが物理的に軽減されることによって、音の輪郭がよりはっきりと見えるようになる。リスニング向けヘッドフォンみたいに空間が音楽的に演出されるというわけでは決してないのだけれど、数年ぶりに眼鏡の度数を合わせたらものすごく遠くまで見えるようになった、みたいな驚きがある。眼鏡のアナロジーを続ければ、別に普段からこんな遠くまで見えなくていいよ、という思いもないでもない。ケーブルも450円/メートルとお手頃(SONY純正のより安いんじゃないかな?)。手間もそこそこ。最高じゃなかろうか。

 しかしながら、それもしばらくエージングさせて慣らしてみると、どうもLchの低音が膨らみすぎな気がする。はんだづけの精度が悪いのかと思って何度かやり直してみたのだけれど、根本的な解決には至らなかった。原因はなんとなくわかってはいた。このヘッドフォンはLchのハウジングを経由してRchのハウジングに信号を送っているから、左右でケーブル長が少なくとも40cmくらいは違っている。長めのパッチケーブル一本分。音質に影響があってもおかしくはない…

 と思いつつなんとなく1年を過ごし、ふと思い立ってgoogleで検索してみたところ、案の定同じことを考えている人が結構いた。しかもかなり手頃な解決策がある。

0円でSONY MDR-CD900STのバランスを取る

 左右のケーブル長が同じになるようにケーブルの被覆を40~50cm切り、Rchに送る分はそのままヘッドバンドを通してはんだ付けし、Lchの分は若干余らせてハウジングのなかに押し込める。するとあら不思議、気になっていたLchの低音が弱まり(というか正確にはRchの低音が増し)、パキパキだった定位感がよりパッキリするではありませんか。一寸気になってL-R間をつないでいたケーブルの抵抗を測ってみたら0.5~0.6Ωほどあり、スピーカーならまだしもヘッドフォンのように直で音を耳に流し込むような機材ではけっこう大きな差であると思う。

 プラグがどうだ、ケーブルがどうだ、と言い始めるとピュアオーディオの沼にはまってしまいそうだけれど、4芯のケーブルを2mそこらと、ついでに多少いいプラグを買っても2000円弱で劇的な変化を望めるのでおすすめしたい。ちなみに自分が買ったときはまだ出ていなかったけれど、最近900ST改造用の4芯ケーブルが発売されたみたいだ。

900 QUATTRO - ギズモミュージック