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ただの風邪。

音楽のことを中心にいろいろと書いています。

2016年によく聴いた音楽ベスト10+α

 これまでよっぽどのことでも無い限り新譜を律儀にチェックする習慣はあんまりなかったのだけれど、Apple MusicとSpotifyのおかげでがんがん新譜を聴くようになった。いきおい年の瀬になってみると「今年はこれだったな~」という盤があれやこれやと思い出されてきた。ので、メモしておく。

1. LUNA / Free Somebody (SM Entertainment)

1stミニアルバム - Free Somebody (韓国盤)

1stミニアルバム - Free Somebody (韓国盤)

Spotify / Apple Music
とにかく異次元の良さ。EDM系のディープハウスとも違い、かといってストイックすぎもせず、なにもかもいい湯加減だった。ビデオもとてもいいつくり! LUNAのスタイリングもフィーチャーされている韓国のイラストレーターによるアートワークもめっちゃかわいい。K-POPを聴き始めたきっかけ。

2. Léonore Boulanger / Feigen Feigen (Le Saule / Ana Ott)

FEIGEN FEIGEN

FEIGEN FEIGEN


Spotify / Apple Music
菊地成孔の「夜電波」でかかっていて知ったアルバム。モロッコ周辺、北アフリカあたりの雰囲気をたたえたワールドミュージックにモダンなチェンバーミュージックっぽい凝ったアレンジ、そしてなによりゆるふわにみせかけてスキルフルなヴォーカル。演奏はタイトだけれど、どこかマヘル・シャラル・ハシュ・バズを思い起こさせる脱臼したポップネスがあり、今年最後の二ヶ月はとにかくこれを聴いた。

3. salami rose joe louis / son of a sauce! (self-release)

インディーロックっぽいローファイ感にR&Bの都会的な洗練が加わったかのような不思議なプロダクション。少しハスキーなファニーヴォイスも最高。一曲一曲が短いのが惜しいような、いやそれこそがいいような。カセットで欲しかったなぁ。ドリーム・ポップというにはクールすぎる、冬の夜にじんわりと染みる一枚。言うことなしっす。

4. Mitski / Puberty 2 (Dead Oceans)

PUBERTY 2

PUBERTY 2

Apple Music
音は王道USインディー・ロックなのだが、それが「よくあるやーつ」に陥らない圧倒的なパフォーマンス。各国を転々としてきたハーフ・ジャパニーズのアメリカ人という自分のアイデンティティを詞のなかに巧みに織り込んでいるのも良い。

5. The Avalanches / Wildflower (Astral Works)

Wildflower

Wildflower

Spotify / Apple Music
十数年ぶりの新作が期待を裏切らない名盤だった、という奇跡。サンプリングを中心としつつも、「レコードコレクターの楽園」から一歩踏み出してストリートに飛び出したかのような風通しの良さに圧倒的な共感を覚えた。レコードを聴く根源的な愉しみにこれほど真正面に取り組んだ一枚っていうのも貴重だ。

6. HEIZE / And July (CJ E&M)

Heize ミニアルバム - And July

Heize ミニアルバム - And July

Spotify / Apple Music
ビデオも曲も最高、プロデュースも手がけてちゃっかりヴォーカルでも顔を出してくるDEANはやはりやる男だった。ガーリーなK-POPアイドル勢とは一線を画す不良っぽいコケットリーがあるHEIZEのキャラクターも良し、どこか90年代末のJ-POP爛熟期を思わせるこの曲が日本人から出てきたらよかったのにな~。カーディガンズなんかカヴァーしてる場合ちゃうで!

7. Solange / A Seat at the Table (Saint Records)

A SEAT AT THE TABLE

A SEAT AT THE TABLE

Spotify / Apple Music
姉のBeyonceがBLMとフェミニズムを同時に背負って立つポップアイコンとして振る舞う一方で妹のSolangeが出してきた一枚がこれ。友人たちとの密な共同作業から生まれた親密さあふれるプロダクションに、静かだが強烈な怒りのこもったヴォーカル。スキットやスポークンワーズで紡がれるナラティヴは、Frank OceanやKanye Westほどのセンセーショナルな驚きはないにせよ、ここ数年続いたヒップホップ/R&Bのアーティストたちのコンセプト・アルバム志向が成熟しきったことを感じさせる。

8. Chance the Rapper / Coloring Book (self-release)

Spotify / Apple Music
プロダクション、ソングライティング、そしてアーティストとしてのアティチュードに至るまで良い奴すぎて(三田格の言うとおり)優等生的にさえ思えるチャンスだが、やはり圧倒的な良さがある。ピーターパンをモチーフにとった“Same Drugs”で毎回落涙してしまうも、こいつまだ二十歳そこらじゃねえか! と思ってびっくりしてしまう。

9. Cha Ji Yeon & LDN Noise / My Show (SM Entertainment)

Apple Music
毎週一曲リリースされるSM STATIONシリーズのなかでも出色だったのはこの一曲だったように思う。トラックはf(x)の4wallsでおしゃれKPOP選手権殿堂入り(個人の感想です)を果たしているLDN Noise。VHS的なにじみ感のあるキュートなビデオもよかったし、トラックもヴォーカルも最高だった。もっと聞かれていい。

10. Cherryboy Function / Word in the Petals (ExT Recordings)

WORD IN THE PETALS

WORD IN THE PETALS

Spotify / Apple Music
安定のチェリボさん、ストイックさのなかに垣間見えるドラマチックな展開は未来永劫エヴァーグリーンであろう、そして「ひごろEDMとかフューチャーベースとか言うててもやっぱ最終的にはテクノですわな~」と深く息をついてしまう丁寧な音作り。名盤。

番外 戸張大輔 / ギター(再プレス)

ギター(新装盤)

ギター(新装盤)

ここ数年で知ったもののプレミアがついて手が出なかった戸張大輔の名盤が再プレス。これは2016年最大の事件であったと言ってよい。いつの時代の音楽なのか、あるいはどこから響いてきているのかもさだかでない唯一無二のアルバム。