ただの風邪。

音楽のことを中心にいろいろと書いています。

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レビュー(音楽) レビュー(本) エッセイ、考えごと

レビュー(音楽)

BLACKPINKの新曲“As If It's Your Last”の図太さに度肝を抜かれる

YGエンタテインメントの“ガールクラッシュ”系4人組アイドルグループ、BLACKPINKの新曲が発表されたのだけれど、そのストレンジ具合に度肝を抜かれた。EDM調の攻撃的なビートに乗せたヴァースから一転、どこかアジア歌謡的な雰囲気のブリッジを挟んでやってく…

「音楽が好き」とはどういうことか。心震わす4つの「音楽文.com」入賞作

ロッキンオンが主催する「音楽文.com」に掲載されている作品から、とりわけ胸に響いた入賞作4本をピックアップ。ちょっとナメてたけどマジでヤバいサイトだ、これは。 音楽文.comってなんだ 革命への第一歩。UVERworld KING’S PARADE 2017 ――女から見た男祭…

都市と対峙する、あるいはカルピスの甘さ――小沢健二「流動体について」について(今更)

(6月3日改題) (6月16日注記:加筆・修正・改題した文章を音楽文.comに投稿しました↓ 都市と実存、あるいはカルピスの甘さ – 小沢健二“流動体について”について 論旨は一切変わっていませんが、言葉が足りなかった部分を足したりしているので、よろしけれ…

“post-truth”に反対する唯一の手段は。――tofubeats《FANTASY CLUB》をめぐって(B面)

【Amazon.co.jp限定】FANTASY CLUB(未発売音源CD付き)アーティスト: tofubeats出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン発売日: 2017/05/24メディア: CDこの商品を含むブログを見る 以下の文は、特に何を言われたわけでもなく、先のレヴューに加えて…

青春を脱ぎ捨てて、イノセンスから遠く離れて――tofubeats《FANTASY CLUB》をめぐって(A面)

【Amazon.co.jp限定】FANTASY CLUB(未発売音源CD付き)アーティスト: tofubeats出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン発売日: 2017/05/24メディア: CDこの商品を含むブログを見る 以下の文は、tofubeatsからちょっとした小文を依頼されて書いた、…

Corneliusの新曲、“あなたがいるなら”は現時点で彼の最高傑作だと思う

いいからいっぺん聴いて。とひとこと言って終わらせてしまいたい。が、思ったことがいくらかあるので書く。ちなみに坂本慎太郎の詞についても触れるべきかと思ったけれど、ちょっとそこまで手を広げるのは手に余るために、詞そのものの良さというか凄さには…

Cashmere Cat 《9》(2017)

Cashmere Catはいまをきらめくダンスミュージックの新鋭で、個人的にはジャージークラブみたいな享楽的ダンス・ミュージックとかトラップみたいなベース・ミュージックの要素をとびきりポップに聴かせるプロデューサーという感じの認識だった。それで、この…

ニュージーランドの宅録ユニット、Fazerdazeが良い

ユニットっつーかひとり(Amelia Murray)なんだけどね。もう端的に、こういうのに弱い。いっときのLa Seraなんかもそうだが、エモーショナルすぎない歌声が良い。インディー女子っていうだけで点数甘くなってしまいそうになるけれど、シンプルなアレンジな…

Nico Segal(fka Donnie Trumpet)の新バンドThe JuJuのリリース、《Exchange》が良い

pitchfork.com The Social Experimentと組んだ前作Surfが大好評だったDonnie Trumpetがトランプ当選後に名義を変えてからのリリース一作目(で、いいのかな?)。基本的にはインストのジャズアンサンブルで、Segalらしい親しみやすさのあるアレンジに加えて…

Ross from Friendsのライヴがちょー良い

Ross From Friendsのライヴ、キーボード/Ableton/ギターの三人構成かっこいいなーと思ったら途中でキーボードがサックスを手にして吹きまくり。かなりいい。ロウなサンプル主体のサウンドだと思っていただけにこのライヴは意外。じっくり聴いてしまった。

Vivi(LOOΠΔ)の“Everyday I Love You (Feat. HaSeul)”が90'sかわいい

去年辺りからのK-POPってウォン・カーワイオマージュのビデオがあったり90年代ふうの意匠をうまくリバイバルさせてる感じがあって(Heizeなんかもそうね)すごいなーって思ってたんだけど、ついにやりきってるのがでてきた~かわい~って感じですね。 via GI…

Joe Goddard "Home"のビデオがめっちゃいいのでみんな見て

Hot ChipのJoe Goddardが今春ソロで新譜を発表するのだが、そこからのリードチューンがめっちゃいい。ビデオもめっちゃいい。一度見て。見た? 見てから読んでね。 モダンな音像のけだるげなアーバン・ダンス・ポップはHot Chipの屋台骨を支えてきただけあっ…

オルタナティヴなポップ・ソング:SOPHIE “PRODUCT”(2015)について

調性の崩壊と演奏者の解放 おおよそ18世紀に確立した古典調性と呼ばれる音楽のフレームワークは、20世紀初頭にその構造的極限に達した後に崩壊を迎え、十二音音楽やミュジク・コンクレート、不確定性の音楽といった諸実践へと開かれていった。調性とはいわば…

ヴェイパーウェイヴのアイロニー、その裂け目――猫 シ Corp《NEWS AT 11》(2016)からひもとく

ヴェイパーウェイヴが2017年現在いまだ死なず、むしろ根強い人気を誇っているという事実は、実のところなかなか信じがたいところがある。メディアがつくりあげるハイプを露悪的にパロディ化した、よくあるインターネット・ミームだと思っていたのに。僕はけ…

ソヒョン(少女時代)の“Love & Affection”はほぼガバ

少女時代のソヒョンがソロミニアルバムを出した。表題曲の“Don’t Say No”が最近のK-POPが力を入れているところのスムースなR&Bでけっこういいのだが、そこまで好みではなかったのでチェックしていなかった。けどなんとなくミニアルバムを流し聴きしたらけっ…

2016年によく聴いた音楽ベスト10+α

これまでよっぽどのことでも無い限り新譜を律儀にチェックする習慣はあんまりなかったのだけれど、Apple MusicとSpotifyのおかげでがんがん新譜を聴くようになった。いきおい年の瀬になってみると「今年はこれだったな~」という盤があれやこれやと思い出さ…

OK GOの新作ビデオ“The One Moment”が毎度のことながら名作、そして愚痴

11月24日、OK GOの最新ミュージックビデオ“The One Moment”が公開された。いつもいつも新しいことにチャレンジしては世界中を驚かせている彼らが選んだのは超高速度撮影と爆破、爆破、爆破! たった4.2秒間の混沌としたビデオクリップが4分間のスペクタクル…

Jerobeam Fendersonのオシロスコープ・ミュージックがヤバい

Jerobeam Fendersonという人がこの秋にリリースした《Oscilloscope Music》という作品がかなりヤバい。アルバム全曲がオーディオ・ヴィジュアルな作品になっていて、チップチューン以前といった感じのプリミティヴな電子音と、蛍光グリーンのレトロなグラフ…

チャック・ベリーってなにが凄いんかな、と考えた話

ロックンロールで一番誰が好きか、と言われたら、わりと迷わずチャック・ベリー、と答える。もともとロックンロールなんてチャック・ベリーくらいしかまともに知らない、ということもあるけれど、第一には、彼の音楽も詞もものすごい鋭さを持っているからだ…

月にかかる雲を見上げて(《Clouds across the Moon》に関する覚書)

9月9日は909の日。いきおい、Rolad TR-909のことを考えざるをえなくなる。「909の使われている名曲」と言われて的確な一曲をすぐさま挙げることはかえって難しい。個人的な思い入れからすれば、LFO vs. F.U.S.E.の《Loop》(1993)かThe Martianの《Star Dan…

The Avalanches "Wildflower", 2016について

Wildflowerアーティスト: The Avalanches出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック合同会社発売日: 2016/07/08メディア: CDこの商品を含むブログを見る まさか本当に新譜が発売されることになるとは思えなかったし、そしてその新譜がこれほどまでに素晴ら…

Mitski / Your Best American Girl (from "Puberty 2", 2016)について

Mitski(ミツキ)という女性アーティストを知った。日米ハーフの1990年生まれ。ニューヨークで活動している。Your Best American Girlという曲をTwitterで友人がシェアしていたのを聴いて、ちょっと懐かしささえあるインディー・ロック的な繊細かつダイナミ…

Steely Dan / Peg (from Aja, 1977)について

春が来るとともに鬱が悪化して、2ヶ月ほどブログを完全に放置してしまった。いろいろと書こうと思っているネタはいろいろあるのだけれど、とりあえずリハビリとして、最近聞いているスティーリー・ダンの一曲、Pegの歌詞について書く。